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月刊メディカルサロン「診断」

海外在住の日本人の健康を守る月刊メディカルサロン2003年7月号

実現を誓った2つの生涯テーマとは

4-5年前に、私の新聞連載がありました。その一節に私は次のように書きました。

「年をとっても、おしゃれを楽しみ、恋を楽しみ、夫婦仲良く公園を散歩する。高齢をものともせず、ときには海外に出かける。そんな杜会をつくるのもメディカルサロンが求める理想です」

そして、私が掲げた6つの生涯テーマのーつが、「夢にあふれる高齢者社会のイメージづくり」になっています。一方、日本人が世界に旅行する、あるいは海外での生活を楽しむために、どうしても不安になる健康問題を「海外で活躍する日本人の健康支援」です。これら2つを含む私の生涯テーマを実現するために、私は日夜努力しています。

健康面で安心できない?海外生活の残念さ

最近、海外在住の日本人と交わることが多くなりました。西欧型の文化が行き届いていない地域においては、在住日本人がやはり健康に関して大きな不安を抱いています。
その不安は、健康トラブルが起こる不安だけでなく、現地の医療機関の技術を信用できないという面から生じる不安です。たしかに、私が調べたところ、非先進国地域においては医師といえば、ほとんどが外科系です。

「手術することが医師の仕事である」という認識が強く、単純な糖尿病や慢性肝炎、高血圧、精神科的疾患は病気扱いされていない気配もあり、医師の治療内容は極めてお粗末です。

海外でも安心して暮らせるネットワークづくり

治療のための診療は3つに分類されます。「風邪や発熱、腹痛、下痢などのちょっとした健康トラブル」「慢性肝炎、糖尿病、高血圧、関節リウマチなどの慢性疾患の治療」「心筋梗塞、脳出血、脳梗塞などの急な重大健康トラブル」の3つです。
命にかかわる急性の重大疾患の場合は、現地の救急医療体制に委ねるしかありません。私になんとかできる範囲ではありません。深く覚悟を決め、日ごろの予防に努めることが大切です。

慢性疾患の治療のレベルは、日本と非先進国で違います。非先進国の医師が、この分野の知識について非常に乏しい場合が多いのは残念なことです。しかし、この分野で大切なのは、患者とのコミュニケーションと基本的な治療方針です。海外在住者であっても、私が提供することは可能です。その際に、インターネットによるメールのやりとりが大きな武器になるでしょう。

「ちょっとした健康トラブル、急病」に対して、私はメディカルサロン創業以来、ずっと携帯電話への急病コールで対処してきました。いまでは、電話で様子を聞いただけで、患者の全貌を把握し、適確に治療指針を提供することができるようになっています。トレーニングが生み出した成果で、患者が海外にいようと、国内にいようと同じことです。

そろそろ、「海外で活躍する日本人の健康支援」を実現させるために動き出すときがやってきました。まずは、私との個人的人間関係が深い、タイのバンコクからスタートです。そして、日本との時差が2時間以内のエリアの全域をカバーしていきます。そして、海外のメディカルサロンを拠点として、高齢者が身体の不安なく、海外を遊び歩ける時代を引き寄せたいと思っています。

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