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月刊メディカルサロン「診断」

健康管理指導ができる整体師を養成する月刊メディカルサロン2004年4月号

筋肉のコリを専門的に治療してくれるのは?

毎日パソコンと向かい合って仕事していると、夕方には肩から首筋に掛けて痛みが必ず強まります。ついには一日中、肩が張った状態になります。マッサージを受けると一時的に回復します。しかし、近いうちにまた肩こりは再発します。
毎日、マッサージを受けるようになると、「あの人は技術がいい」「あの人は技術が悪い」というのがわかるようになります。マッサージを医学的な用語にすると「徒手的筋弛緩術」とでもいうのでしょうか手を使って筋肉のコリをほぐす施術です。「手を使う」ことを医学用語で「徒手的」といいます。

医学に、整形外科という分野があります。筋肉の肩凝りを治療するのは、本来なら整形外科の仕事です。しかし、整形外科医は、自分の手を使って患者のために凝りをほぐしてあげることは絶対にしません。整形外科の仕事は、もともとメスを使う「手術」なのです。整形外科医は、やや高飛車に構えています。整体師の方が、患者(顧客?)のために一生懸命な気がします。

医療社会の弱点をカバーする布石

この整形外科医と整体師はあまり仲良くありません。整形外科医は、レントゲンなどを撮影して、「診断する」という技術を持っています。その診断に基づいて、徒手的な治療指針を示し、その実行を整体師に依頼できるような状況になればいいのですが、それができません。お互いに「商売敵」的な意識さえ持っています。
私はそのことを嘆いています。整形外科医を整体師が行う仕事はまったく異なっているのですから、もっともっとお互いの風通しをよくして、患者のためになるサービスを提供できるようにするべきです。整形外科と整体師の風通しが悪いことは、まさに、医療社会の弱点のひとつです。しかし、改善の芽生えは感じられません。
そこで私は自らの手で、整体師養成の学校(道場)を開設しようと決心しました。その卒業生と日本健康教育振興協会の医師団との風通しをよくして、従来にない整体施術の世界をつくろうと思います。

ところで、私の生涯テーマで重要なのは、健康教育です。整体師は施術中に依頼者(患者、顧客)と長時間触れ合っています。その時間に上手に健康管理指導を行えたら素晴らしいことだと思います。「医学的根拠に基づいた健康管理指導ができる整体師、しかも最高技量を有する整体師」を養成することは、まさに健康教育普及の理念にもかなっているのです。

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