月刊メディカルサロン「診断」
プライベートドクターを持つ意義月刊メディカルサロン2007年1月号
最近の世にはプライベートバンクというのがあるそうです。なにやら、ステイタスの高いところのような気がします。
メディカルサロンは、平成4年に創業した際に、プライベートドクターというのを始めました。この当時は、ステイタスという概念は持っていませんでした。
当時から医師・患者間の世界は、医師から患者への一方通行になっています。「きっちりと説明をする」「インフォームドコンセントが行き届いている」などと言っても、所詮は医師の手玉に取られています。患者が自分の治療方針などに、自分の意思を取り入れられたつもりでも、実は医師側の思惑通りにすすんでいるのです。
「その状況から、患者を守りたい」と思ったのが、プライベートドクターという用語を使い始めたきっかけでした。四谷にメディカルサロンを作ったのは、健康教育、予防医学がテーマでしたので、自然にプライベートドクターシステムの中に健康管理指導、健康教育が取り込まれていきました。
故武見太郎氏(日本医師会初代会長)は、「医療は患者が中心だ」と常々語っておりました。平成4~7年の創業の当時の私は、その言葉を真に受けて、「同じ医療をとことん患者側に接近させていくとどのようになるか」に取り組んだものです。具体的には、患者側の要望をすべて満たしていこうと考えたのです。その結果、携帯電話で受ける急病コール、医薬品の宅配、電話による診療、医薬品の事前処方などを、このプライベートドクターの役割の中に追加していきました(最近になって、とことん患者の要望を満たすことは、行政サイドからクレームをつけられることがある、ということに気づきましたが・・・)。
一般の人たちにとって、「プライベートドクターがいる」ということには次のようなメリットがあります。
- 健康ピンチのときに必要な手配をしてくれる
- 日ごろの健康相談に答えてくれる。自分の健康状態を把握してくれているので電話でもよい
- 潜んでいる病気を早期発見してくれる
- 精神心理的アドバイスも行ってくれ、意欲の高い生活を営めるようにしてくれる
- 健康リスクを事前にチェックしてくれて、リスク回避のアドバイスを行ってくれる
- ちょっとした病気のときに備えて、医薬品を持たせておいてくれる
- 手早く疲労回復させてくれる
- 望めば、容姿、体力、意欲の回復医療を施してくれる
などです。
これらを手軽にできるシステムを、六本木メディカルサロンで築いてみようと思っています。