月刊メディカルサロン「診断」
相撲界の貴乃花親方と、医療社会の私掲載日2018年2月5日
月刊メディカルサロン3月号
立浪親方(元旭豊)が、ガセ近似的情報に踊らされたマスコミに捉えられました。大相撲の理事選の前々日のことです。私はその瞬間、「大相撲の体制側の連中、そこまでやるか」という気分になりました。立浪親方は貴乃花シンパでした。
情報を漏出させたのは、大相撲体制側の誰かで、貴乃花親方を裏支援する活動をする可能性を秘めた立浪親方の羽をもぐことが目的だったのでしょう。その情報をもとに、嬉々として報道するマスコミには困ったものです。現理事を中心とする大相撲体制派が、反体制的革命活動を起こす貴乃花を苦々しく思う心の根深さがわかります。
大相撲の業界には、砂かぶりといわれる維持員席があり、また利権が絡む升席があります。裏に大きな利権が潜んでいるのです。横綱審議委員、評議員など、現体制に関与するすべての直接関係者に、何らかのメリットが提供されています。
現体制派は、その利権死守には命がけになっているようです。「真の公益性」を訴えれば、利権を守るために体制派はその排除をたくらみます。貴乃花が訴える「真の公益性」は、正義心から発するものであろうとは思いますが、体制派にとってみると、「素晴らしい。その通りだ」とは思っていても、「憎い奴。潰さなければいけない」のターゲットになります。そこに、現体制派からもらう情報で動いていくマスコミは、いつも利用されていくのです。
私もかつて、同じ思いをしたことがあります。日本の医療社会は、政府が作成した健康保険制度で成り立っています。政府を中心に、医薬品業界、検査機器業界が取り巻き、医師が直接的なメリット受給者となる中で、医療社会は、恐るべき利権システムを蓄えています。そして、体制の死守には躍起になります。その利権システムの表れが、患者と医師が向かい合って、診察を行い、「薬をだしておきます」「検査しましょう」だけで遂行していこうとする健康保険スタイルの診療現場です。その診療様式を私は「ケンポスタイル」と名付けています。
そこに革命活動を起こし、机の角を囲んで家庭教師風の診療様式(メディカルサロンスタイル)を起こし、ダイエット指導、容姿、体力、意欲の回復分野、セカンドドクター分野、身長発育分野で、新しい診療システムを開拓した私は、健康保険制度の役割を縮小していく医療改革を訴えています。その私の活動に対して、政府を中心とする体制側は根強い反感を持っており、政府からの情報が欲しいマスコミは、政府発の「貶めるためのガセネタ」に踊らされるのです。
革命活動側を支援する報道やコメントをすると、体制側はその者に対して、「お前のとこにはもう情報を出さないぞ」「お前は取材の出入りを禁止する」「記者クラブへの出入りを禁止する」と恫喝します。その結果、報道の公益性、公平性が失われますが、マスコミ自身は自己のみっともなさを正当化することしか考えません。
こんな話をして、皆さんの共感を得たいと思った時期もありました。しかし、いつの間にかそんな思いは消え去って、私は、「私の信じる医療社会のための道」を歩んでいます。
貴乃花親方も、その思いに到達してくれると思います。