月刊メディカルサロン「診断」
年をとっても海外旅行月刊メディカルサロン2002年3月号
容姿、体力、意欲の回復のエネルギー
旅行は、さまざまな新しい感動を与えてくれます。知らなかった文化、知らなかった人間性、知らなかった歴史・・・
家庭内でひたすら子育てに打ち込んできた女性や、リタイヤして仕事上の問題に悩まされることがなくなった男女、ストレスや過労がつもらざるを得ない立場の人、そのような立場の人たちの気分転換を兼ねた旅行は欠かせない心の栄養源といえるでしょう(仕事に追われて彼方此方を動き回っている男性には理解し難いようですが・・・)。
高齢者が増えた日本ですが、高齢の人にもおおいに旅行を楽しんで欲しいものです。それも日本国内の旅行だけではなく、世界中を旅して楽しんで欲しいと思います。
ロンドンのハイドパークには80歳を超えるお年寄りのアベックが腕を組んでデートする姿が見られます。シドニー湾の船上では、90歳のバースデイを迎えたおばあちゃんを囲む孫、ひ孫達のパーティがみられます。バンクーバーの港ではリタイヤ後の70歳以上のグループがクルージングを楽しんでいます。世界に飛び出すと20歳ぐらい容姿、体力、意欲が回復するエネルギーが注入されるのです。
「夢にあふれる高齢者社会」へ
さて、私が生涯かけて成し遂げようと思い描いている夢の1つに、「明るく楽しい高齢者社会のイメージづくり」があります。
もう10年以上も前から高齢者社会の到来が語られていました。65歳以上のお年寄り(?)が全人口の20%以上を占める社会が眼前に迫って社会的対応が待たれていたのです。その関心の中での政府の対策は、2段階でした。初期段階では寝たきりなどの身体不自由者の収容施設づくりであり、次の段階では、40歳以上の国民から保険料を徴収する介護保険制度を創設し、政府下部機関あるいは政府関連機関に在宅介護事業を営ませるというものでした。それらは必要なものであると思いますが、その路線を成し遂げるために政府はちょっとした罪悪を犯しています。それらの官僚主導型の社会主義的システムづくりを推進するために、「暗い、そら恐ろしい高齢者社会がやってくるぞ」というイメージづくりを政府が中心となって煽ってきたという厳然たる罪悪です。
その中で培われてしまった暗いイメージは、メディカルサロンが求めるものではありません。メディカルサロンが求めるのは、「長年の苦労と努力で築き上げた成功人生の最終ステージを思う存分に楽しむことができる高齢者社会の実現」です。海外に自由に旅行して楽しんで欲しいものです。
世界各地へ・・・必要性
それを具体化していく上でまず必要なのは、「世界各地へのメディカルサロンづくり」です。高齢者に人生を存分に楽しんでもらうには、少なくとも健康不安なく海外に自由に行き来できる土台を作らなければいけません。本誌が届いているメディカルサロン会員の皆さんにとって気分的になじみのあるメディカルサロンが世界の主要都市、主要観光地にあれば、どんなに素晴らしいことでしょう(その前に、日本国内のメディカルサロンとはますますなじみを深めて欲しいと思います)。「年をとっても海外旅行」を合言葉に成功人生を謳歌してください。世界中にメディカルサロン施設をつくるために、私は自ら先頭に立って、世界を飛び歩きはじめました。
前々月号でお話した「健康教育の振興」に、今月号の「世界各地へのメディカルサロンづくり」・・・。ますます、意欲と気合がみなぎっていく毎日です。